ストームがだいぶ前に

見た夢をやたら鮮明に覚えていたので軽く物語化してみますた(何

えーとですね、
何だか私は傍観者というか何というか、
「通行人A」みたいな感じでソレを見ていました。
古い石畳の、どうやら街の広場のような場所でした。
時刻は夜のようで、辺りは真っ暗でした。
そして雨が降っていました。
さほど激しい雨では無く、サラサラと降る雨でした。
街の広場のように感じるのに、街らしいものは辺りには見えませんでした。
それもそのはず、夜なのに街灯が一つしか無かったからです。
たった一つの街灯は広場の真ん中にぽつんとあって、
その下に独りの少女が傘も差さず立っていました。
12,3歳くらいに見える少女で、綺麗で長いブロンドの髪をしていました。
私は何故か、その少女が何かを待っていると感じていました。
少女はただただ、その場に立ちつくして雨に打たれていました。
何故だか私は哀しくなってきました。
そして次の瞬間には、遠くから爆音が轟きました。
少女はそれにゆっくりとに反応して、その方向を見やりました。
遠くで赤い、紅い炎が燃えさかっていました。
私は街が火の海になっていると感じました。
しかし少女は少しも慌てることもなく、何か感慨に耽っているかのような素振りでした。
そして少女は呟きました。
距離的に聞こえるはずもないのに、まるで耳元でささやいたかのように鮮明に聞こえました。
「過去にお別れ
 未来にお別れ
 現在にお別れ
 私の行き先は何処にもない
 何処にもなくていい
 私はずっとここにいる
 誰にも触れられずにここにいる
 闇が私を癒してくれる
 心が安らぐ
 灰が舞う
 塵が散る
 思い出したくない過去を優しく激しく等しく焼き払う」
そして、その次の瞬間には先程とは反対方向でも爆音が轟き、また炎が舞っていました。
少女は言葉を続けました。
「歩み出したくない未来を焼き払う
 炎は逃避と蔑まれ人々が水を差す
 水は油となり炎はいっそう激しく舞う
 放っておいて
 それでいい
 誰にも触れさせない
 私はここにいる」
言い終わると同時に、少女を中心として広場一面が火の海となりました。
少女を照らす街灯の光が及ぶ範囲だけ炎は回ってきませんでした。
次の瞬間には、その範囲を残して周りの風景が・・・
いえ、周りの世界がそぎ落とされるかのように崩れていきました。
「そう、私は逃げていない
 あなた達が勝手に落ちただけ
 そう、私は私で居続けるだけ
 あなた達こそ逃げている」
そう言い残して、街灯が消え、世界が闇に閉ざされると同時に眼が覚めました。



→嘘臭く感じるかもしれませんが、私ゎこうやって色々とネタを思いつくのです



逃げる